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“みたい”に応える技術

ハイパースペクトルイメージング技術(HSI)

可視光以上のスペクトル情報を処理し、高精度な判別・検査を実現

成分検査の実現による安全・安心・衛生領域への貢献

これまでコニカミノルタのセンシング技術は、可視光で”色”を測る技術が主力でしたが、今後、可視光から赤外光へ波長領域を拡大し、測定した光を分析する技術で、これまでみえなかったものの”みえる化”に取り組みます。例えば、白いプラスチックのように目視やRGBカメラでは、同じに見えても実は種類が違うということがあります。このことがプラスチックの種類選別、食品の異物検査、医薬品の製造工程での他成分混入検査等を困難にしていました。可視光~赤外光領域の多波長分光計測技術「ハイパースペクトルイメージング」は、非破壊で対象の化学物質等の判別を可能にします。この技術で、リサイクル用のプラスチック種類分別、食品や医薬品の異物検査の自動化を実現し、環境問題の解決や資源の有効活用に貢献します。

技術概要

すべての材料や化合物は光との相互作用で異なる吸収・放射・反射をします。ハイパースペクトルイメージングは、各々の物質に特有の吸収や反射の分光スペクトルパターン「スペクトルシグネチャ(spectral signature)」を得ることができ、非破壊で様々な材料の識別や特性を調べることができます。分光とスキャン機構を組み合わせた技術により、「データキューブ」と呼ばれる測定対象物の3次元情報(2次元の位置情報と位置ごとに得られた1次元のスペクトル情報)を短時間で取得、この3次元情報によってその箇所ごとの分析や材料の識別ができるようになります。

繊細な画像分析力、目に見えない物質の混入、分布の見分け

目視やRGBカメラでは外見上、同じように見える物質であっても、ハイパースペクトルカメラを活用すると化学物質が違うことを明確にすることができます。

図1はプラスチックのサンプルの例です。左の画像は人の目やRGBカメラで見た原材料の情報です。人の目が赤・緑・青の3バンドで可視光を見るのに対して、ハイパースペクトルカメラを利用するハイパースペクトルイメージングは広範囲の波長を数10~数100バンドに分解して捉えることで人の目を超えた、高精度な判別・検査が可能になります。

プラスチック製品のリサイクルにおいては素材ごとの適切な分別が重要です。各プラスチック素材はそれぞれ特長的な反射特性をもっており、ハイパースペクトルカメラを使用するとPET、PP、PVC、HDPE、PS等の原材料レベルでの同定が可能となります。さらに、赤外域の長波長側に受光感度をもつハイパースペクトルカメラを用いると今まで難しかった「黒色」のプラスチック素材であっても正確な分別が可能となります。

図1

食肉や魚における異物検査および成分検査

骨、軟骨、プラスチック、木片、金属片等の異物混入の検査、化学物資、脂肪分、タンパク質、水分等の含有物を特定が可能です。

製剤の品質検査

製剤の製造工程における品質検査では、他の有効成分の混入や有効成分の分布状態を検査したいというニーズがあります。 ハイパースペクトルカメラを生産ラインに設置することで、成分分析やその分布状態の全数検査を実施することが可能になります。

この技術に関するお問い合わせ

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