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概要
超音波診断装置は非侵襲かつリアルタイムでの観察が可能であることから様々な診療科で使用されている。「みえる」、「かんたん」、「つながる」をコンセプトに開発したコニカミノルタの超音波診断装置は、特にPOC領域（ベッドサイドで行う診療）や産婦人科領域から高い評価をいただいている。一方、近年では超音波画像を見ながら注射で薬液を注入して痛みを軽減するハイドロリリースが多く行われている。しかし、針が見えにくいことや高度な手技の習得が必要などの課題から、診療の安全性確保や教育の充実がより強く求められている。これらの課題に対し我々は、針の視認性向上・神経の可視化・タブレット連携による補助を新たに提供することで、ユーザーは患者に対して簡単かつ安全に質の高い医療を提供できるようになる。
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詳細
■構成
SONIMAGE（ソニマージュ） UX1はPOC領域用、SONOVISTA（ソノビスタ） LXは産婦人科用の超音波診断装置である。異なる診療科用であるにも関わらずハードウェアとソフトウェアの多くを共通化し、複数のラインナップを構成することで様々な使用レイアウトに応じた柔軟な対応が可能である。（Fig. 1）
Fig. 1 The model types of ultrasonic diagnostic system SONIMAGE UX1 and SONOVISTA LX.
■機能／特長／用途
①「みえる」の進化：リニアプローブX20L
コア技術である材料技術と微細加工の融合により指向特性の向上を実現した。また、従来の球面形状で単焦点だった音響レンズを連続的に焦点が変化する非球面形状にすることにより、超音波ビーム幅をより深部まで均一化させることができた。これにより深部の画質や針の視認性が向上し、手技依存の低減を実現した。（Fig. 2）
Fig. 2 The structure of linear probe X20L.
②「かんたん」の進化：VisNerve（ビズナーブ）
独自のAI技術を活用することで神経組織の形状検出を自動で行い、検出した神経を色付けし可視化することができる。これにより経験の浅いユーザーでも神経の位置を迅速に把握することができるため、神経周辺に対する注射の安全性向上と診療時間の短縮が可能となる。（Fig. 3）
Fig. 3 Example of clinical ultrasound image with VisNerve.
③「つながる」の進化：Mobile Cast
超音波診断装置に表示される画像をリアルタイムにタブレットに表示することができる。これによりタブレットを自由な位置に配置することで無理のない自然な姿勢で超音波画像を確認でき診療時の負担を軽減できる。また、熟練者が経験の浅いユーザーと同じ超音波画像を見ながら指導するなど教育支援への活用も可能である。（Fig. 4）
Fig. 4 The image diagram when using Mobile Cast.
④ユーザビリティーの追求
限られたスペースに設置が可能なコンパクトサイズにもかかわらず、既存製品比2倍以上の高さ調整機能やモニター・コントロールパネルの左右回転機能を実現した。これにより座位・立位双方の診察や様々な設置環境に対応ができるようになった。（Fig. 5）
Fig. 5 The movable image of SONOVISTA LX.
■今後の展望
超音波診断装置「SONIMAGE UX1/SONOVISTA LX」は「みえる」、「かんたん」、「つながる」を進化させ、従来の超音波診断装置になかった新技術や新機能を搭載した。我々は、今後も診療の安全性確保や不慣れなユーザーに対して有用な機能を開発し、製品を更に進化させ続けていく。
