お問い合わせはこちら

協業や技術に関して
お話しましょう

“みたい”に応える技術

超音波画像診断技術

画像診断により手軽でタイムリーな診療スタイルを確立

高画質でコンパクトな画像診断モダリティ

「超音波画像診断」と言えば、腹部の検査や胎児の観察に使われる装置という印象があるかと思います。近年では、手軽かつリアルタイムで動きも観察が出来ることから、運動器の領域での活用が進んでいます。肩や腰や関節が痛いとき、より鮮明に見える超音波装置を使えば、筋骨格構造の状態を知ることができます。痛みの原因が特定できれば、画像を見ながらその場所に薬液注射をすることで、外来診察室での処置が可能となっています。多くの検査をする待ち時間を減らし、貼り薬と痛み止めで経過観察するのではなく、痛みの原因をみつけその場で処置をする、そのような新しい外来診療のスタイルの進化に貢献できるのが、コニカミノルタの超音波診断技術です。

技術概要

所望の音響物性となるように制御できる材料開発技術と、精細な製造技術との擦り合わせによって、広帯域と高感度を両立させた、高周波では他社に例を見ない広帯域特性をもつプローブの開発に成功しました。そのプローブの特性を十分に活用できる、独自の超音波送受信技術と画像処理技術を融合させた高画質化エンジンと直観的な操作ができるインターフェースをコンパクトな筐体で実現しました。コンパクトであるが故に軽量、省電力を実現。また、最小限のボタンとタッチパネルを組み合わせた操作性も備え、コニカミノルタの超音波診断技術は、これからも様々なシーン、ユーザーへ提供ができるものと考えています。

高感度広帯域プローブを実現する音響・材料設計技術

超音波を送信しかつ受信もするのがプローブです。圧電材料に電圧をかけて振動により発信した超音波信号を効率良く体内に送り届け、体内深部からの信号を画像化するにあたり、プローブを構成する音響材料から送信する信号波形にまで緻密な設計を行い、従来の電気的・音響的・構造的な問題点を克服し、プローブの感度と広帯域化を両立させました。

高度な信号送受信技術 Triad Tissue Harmonic Imaging®

送受信技術「Triad Tissue Harmonic Imaging」は、3つの独立した周波数成分を同時に送信し、複数の高調波成分を受信する技術です。超広帯域プローブの帯域を最大限利用して、従来は不可能だった高周波側の周波数成分の送受信を可能にします。これにより、帯域内に入ってくる多くの差音/和音/高調波といった信号を画像化に利用することができ、クラス最高の分解能を達成すると共に、浅部領域のS/N改善を可搬型装置で実現させました。

生体内の浅部から深部まで広い範囲で高画質を実現 Dual Sonic®

超音波診断装置は、表示深度やフォーカス点などの設定に応じて、送信時間間隔や焦点深度、送信開口等の送信にかかわる条件を決定します。この条件下において生体への安全性が考慮された最適な電圧がプローブの圧電素子に加えられます。 通常、深部に送信焦点を形成する場合、比較的大きな開口で超音波が送信されます。その際、浅部領域では、受信焦点領域の外側を通過する送信波により反射や散乱が発生し、これらが浅部画像の音響ノイズの一因となっていました。さらに画像形成に寄与しない受信焦点領域外への余剰な音響出力によって不要な発熱を生じ、送信電圧が制限される要因ともなっていました。本技術では、浅部向けと深部向けの異なる周波数の超音波を同時に送信し、より高画質を実現させました。

穿刺時の針の視認性を向上 Simple Needle Visualization

穿刺針強調表示の例

超音波画像はリアルタイムで表示できることから、生体組織を見ながら目標に向けて薬液注射をしたり、組織を採取したりすることができ、様々なデバイスを使用する際に画像を見ながら行うことがあります。これらを「超音波ガイド下手技」と言います。針を刺す場合、目標の対象物ではない血管や神経を傷つけてしまうことは危険であり避けなければなりません。そこで、針先からの特殊な散乱波や直線上に動く針のような物体を画像処理にて認識し、それらを強調表示させる技術を開発しています。画像描出面に対して平行に穿刺する場合だけでなく、画像面に直行する方向から穿刺する場合、スライス面を穿刺針が通過する瞬間を明瞭に把握することができ、より安全な手技をアシストする技術です。

簡単操作で血管エコー検査を実現するVascular Naviの開発

超音波診断装置では、送受信される超音波のドップラー効果を利用し、血流の速度計測に応用しています。これにより血流の適切な流れの動態や不自然な流速から末梢の詰まり具合などの推定ができます。従来の血管エコー検査では、各種パラメータやドプラゲートと呼ばれる測定点を血管の適切な位置に検査者が設定しなければなりませんでした。Vascular Navi機能は、これらの設定を画像認識により推奨される位置に設定することで、ルーチン計測における半自動化を実現しており、装置を利用するユーザーの手順を大幅に削減、業務効率化につながる技術となっています。 参考文献:2022年版(Vol.19)テクノロジーレポート「簡単操作で血管エコー検査を実現するVascular Naviの開発」

この技術に関するお問い合わせ

お問い合わせ

このページを共有する