生地の機能性・風合いを活かしたプリントを実現する、アパレル製造向け低環境負荷インク
生地本来の高い機能性を維持するとともに、プリント時の廃水を無くし、環境負荷を低減する

プリントで生地本来の風合いを邪魔せず、デザインに自由を与えるアパレル向けインク
本技術で紹介する顔料インクを使ったアパレルへのプリントでは、従来のプリント方法と比べ2つの利点があります。
1つ目は、生地本来の機能性・風合いを活かしながら、プリントを楽しめるという点です。生地の機能性を維持・発揮出来ることは、ブランドオーナーや生地メーカーにとって、プリントによる生地の機能低下への許容やデザインの制約(機能低下が起こるプリント部位を少なくするなど)を無くすことが出来ます。例えば、スポーツウェアに採用した場合、ユーザーにとって、運動機能向上(体温上昇抑制)や快適性向上(衣服内の蒸れ防止、着心地)をさせたまま、好きなデザインのウェアを纏う喜びを提供いたします。これは、従来主流の昇華転写法では、プリント時の熱と圧力の負荷で生地の通気性や風合いが損なわれるのに対し、本インクによるプリントでは生地への負荷が非常に小さいためです。
2つ目は、廃水が発生しないプリント技術であるため、環境環境に優しいという点です。従来のプリント方法と比較し、蒸し・水洗工程が不要で、シャツ1枚あたり30 L使っていた廃水の根絶、2 kgのCO2削減(89 %)を実現します。
コニカミノルタでは、このような特徴を持つ顔料インクを新たに開発し、「まるで、繊維にふわりと美しい色を羽織らせるインクであること」を、「vivid」と「robe」を組み合わせて表現した、ViROBEというブランド名で展開しております。
技術概要
20年以上にわたるインクジェット捺染での経験と電子写真技術や光学技術などの自社コア技術を融合させ、従来の顔料インクのメリットである幅広い布種への対応力に加え、顔料インクでは難しかった、高濃度/高彩度、やわらかな風合い/通気性などの機能性維持、高い堅牢性を達成した新規顔料インクViROBEを完成させました。
高濃度・高彩度は、コニカミノルタが培ってきた光学設計技術、新規開発したナノ顔料分散安定化技術により、光の拡散および屈折の制御により実現しています。
また、従来顔料プリントでは、やわらかな風合いや通気性などの機能性維持と高い堅牢性が相反関係にあり、両立が困難とされていました。
コニカミノルタでは、インクジェット顔料インクならではの非接触記録方式を活かすというアプローチに加え、コニカミノルタが他分野で培ってきた材料技術を応用してこの問題を解決しています。
例えば、トナー合成で培った接着樹脂の分子構造、分子量の設計技術はプリント部の柔軟性を与え、写真フィルムで培った界面/塗膜の制御技術はプリント部の表面や層を適切にコントロールすることに応用されています。
高い通気性の維持により、風を当てた条件下で、衣服内のより大きな温度低下を確認
【測定条件】20 ℃ 65 %RH環境 において、サーモマネキンを定温制御(34 ℃設定)。発汗量500 ml/(m2・h)で運転と同時に、前方斜め45度の角度から風速5 m/sの風を30分間当てた。(ユニチカ・ガーメンテック社調べ)
