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テクノロジーレポート 2022

テクノロジーレポート2022

Technology Report Vol.19, Jan 2022

目次

  • 巻頭言

    社会・環境課題をイノベーションで解決し持続的な社会を実現

    コニカミノルタ株式会社
    執行役員 サステナビリティ統括部長

    高橋 壮模

    高橋 壮模
  • 特集

    • コニカミノルタが考える5つのマテリアリティを解決するDX技術

      • データサイエンスを活用した樹脂材料の難燃性解析*

        • 中島 陽
        • 中村 優太
        • 池田 祐子
        • 小嶋 健

        難燃性複合材料の効率的な処方設計の手法について紹介します。本手法にはデータサイエンスを取り入れた燃焼挙動解析を用いており、ここで紹介するポリプロピレン樹脂ベースの材料以外にも応用することができます。

      • 資源有効利用の実現に向けた化学強化ガラス検査技術開発*

        • 高橋 篤
        • 前澤 明弘
        • 伊藤 博人
        • 田畑 顕一
        • 山本 宣人

        カバーガラス等に用いられる化学強化ガラスの全数検査技術について紹介します。光学的手法を用いた本検査は簡易・短時間・高効率・非接触という特徴があり、サステナブルな資源利用の実現に向けた貢献が期待されています。

      • パルスオキシメーターの開発史とコロナ禍における社会貢献

        • 德丸 翔太
        • 舘田 典浩
        • 三輪 敦
        • 小野 陽一
        • 亀田 正信

        コニカミノルタが世界で初めて商品化したパルスオキシメーターについて、開発の起源から小型化・用途拡大の歴史を紹介します。さらにコロナ禍において、パルスオキシメーターを以前の約20倍増産し、また、柔軟で迅速な病床整備を可能にするモニタリングシステムを商品化することで社会貢献を行ってまいりました。

      • 個に応じた学びを支援する教育機関向けソリューション

        • 松末 育美
        • 則武 和輝
        • 滝上 睦子
        • 石黒 広信

        コニカミノルタが大阪府箕面市と取り組んだ、9年以上の学力データを用いて教員の指導力向上と児童生徒の個別学習支援について紹介します。現在自治体への展開が始まっており、今後は学力傾向の分析を差別化技術とし、教育のDX実現を目指します。

  • 技術論文・技術紹介

    *は技術論文、無印は技術紹介

    • デジタルワークプレイス事業/プロフェッショナルプリント事業

      • AccurioPro ColorManager Printによるスキルレス色合わせ技術

        • 山口 岳志

        印刷見本をスキャンするだけで色合わせを可能とするソリューションを紹介します。本ソリューションは、オペレーターのスキル依存からの脱却と、工数削減による企業の利益拡大への貢献が期待されています。

      • IQ-501を利用したカール自動補正による印刷オペレーションの自動化技術

        • 野田 恵介
        • 池田 信
        • 平田 大樹
        • 沖津 俊太

        印刷中に生じる紙の湾曲・カールをリアルタイムかつ自動で補正する印刷システムを紹介します。本システムは印刷の中断なしに印刷品質を向上することができ、ユーザーのダウンタイム削減にも貢献します。

      • Consideration of the Counter Charge Traveling Distance on the Charge Transport Equilibrium Mechanism with a Dynamic Procedure*

        Yoshihiro HATTORI

        二成分磁気ブラシ現像法の現像特性解析における電荷輸送平衡メカニズムの適用可能性について紹介します。本検証で経験的ノウハウを解析的に理解することが可能となり、技術的知識の伝承への貢献が期待されます。

      • 電子写真用光沢センサーの開発

        • 浅野 斉
        • 石川 明正
        • 高橋 昌彦
        • 大木 誠
        • 湯浅 崇史

        電子写真用の光沢センサーを紹介します。本製品は人々が画像に光沢感を感じるメカニズムを解明して開発されたもので、定着パラメーターの制御技術との組合わせにより、顧客が求める光沢をもつ印刷物の自動提供や品質向上が実現します。

      • Study on Internal Stress Vibration and Edge Wear of a Cleaning Blade*

        Yoshiki NAKANE・Yu MUKOBAYASHI・Yoshihiro HATTORI

        電子写真プロセスのクリーニングブレードの摩耗寿命の予測する手法を新たに報告します。光弾性高速動画撮影によりブレードの内部応力を可視化し、応力変動をデータ解析することでブレード摩耗幅を算出します。ブレードの挙動解明は、印刷技術の更なる信頼性向上に貢献します。

      • コモンモードシミュレーションを用いたEMC設計のための支配的なノイズ源の特定*

        • 辻本 隆浩
        • 髙津 宏明
        • 野村 毅
        • 五百旗頭 健吾
        • 川島 渉
        • 豊田 啓孝

        高精度のEMC(Electromagnetic Compatibility)設計の手法とその評価について報告します。複合機のような複雑な電子機器の不要放射では、コモンモード放射が支配的であることを確認し、平衡度不整合モデルで変換することで、支配的な励振源やその原因を設計初期に特定できます。

      • Video Encoding with Graph Guided Attention Learning

        • Michael STOPA

        グラフニューラルネットワーク(GNN)を用いる動画への自動キャプション生成モデルについて報告します。モデルをResNet15とGRUsで事前学習させ、これを特性グラフに統合するアプローチにより、動画とテキストの一致精度が向上する可能性が示唆されます。

    • ヘルスケア事業

      • 再撮影判定支援機能「Positioning i」の開発

        • 伊藤 良平
        • 山村 拓也
        • 清水 亜麻衣
        • 髙木 達也

        X線撮影時のAIによる再撮影判定支援機能「Positiong i」について、搭載技術を報告します。ディープラーニングを用いた自動の判定支援により、最適なポジショニングと再撮影要否を高い水準で判定し、放射線技師や医師の効率的なワークフローを可能にします。

      • 簡単操作で血管エコー検査を実現するVascular NAVI®の開発

        • 占部 真樹子
        • 武田 義浩
        • 大杉 増美
        • 川端 章裕
        • 赤羽 睦弘

        超音波診断装置に搭載された、血流量を測るなどの血管エコー検査を簡便化する機能「Vascular NAVI」の技術について紹介します。一部パラメータの自動調整技術を開発・搭載することで、血流評価における煩雑な操作を低減することに成功しました。

      • デジタルマンモグラフィー画像を用いた乳房構成解析ソフトウェア(Bda)の紹介

        • 南 寛威
        • 甲斐 千遥

        乳がん検診用マンモグラフィー画像から乳房構成を自動判定する解析ソフト「Breast Density Assessment」の搭載技術を紹介します。高度な画像解析技術により、再現性が高く定量的な乳房構成判断を可能にしています。

      • アミロイドβの非標識蛍光イメージング手法の開発*

        • 小野 雄樹
        • 岡野 誉之

        アミロイドβを非標識で可視化する蛍光イメージング技術について報告します。ハイパースペクトルカメラの撮影画像を主成分分析した結果と染色標本の間に相関性があることを示しました。アルツハイマー病やパーキンソン病の原因とされるアミロイドの可視化を簡易化しうる技術として、期待されています。

    • インダストリー事業

      • 色・光沢の品質管理/検査や調色システムに適した分光測色計CM-36dGの開発

        • 谷中 祐太
        • 飯田 慎一
        • 川崎 貴志
        • 田中 宏樹
        • 板倉 聡史

        色と光沢を同時に測定可能な分光測色計CM-36dGに搭載された技術を紹介します。積分球技術と改良した校正技術により器差(測定器間の指示値の差)を抑制することで、デジタルカラーデータを基準とした管理であるDCDM(Digital Color Data Management)を実現し、サプライチェーンの品質管理の効率化を可能にします。

      • 顧客対応の高度化に向けた品質保証DX

        • 森 宏之
        • 豊田 美帆
        • 佐々木 克司
        • 小板橋 海渡

        インクジェットヘッドの品質保証にデジタルトランスフォーメーションを適応した事例を紹介します。この技術は、生産から市場まで網羅的に蓄積したデータや情報を元に、最適なワークフローやDX化を可能とします。

      • 深層学習を活用した自動外観検査技術の開発

        • 岡﨑 智也
        • 指田 岳彦
        • 奥野 貴一
        • 舘 高基

        工業部品・製品の外観検査を自動化するAI技術を紹介します。この画像認識技術では、少量の不良品データを使った半教師あり学習や正解データを使った教師あり学習をニーズに応じて選択し、アルゴリズムやパラメータを最適化できます。

      • 意匠性とオンデマンド性を兼ね備えた新コンセプトOLED*

        Kazuhiro OIKAWA・Tomoo IZUMI・Hideo TAKA・Kunimasa HIYAMA・Hiroshi KITA

        OLEDパネル製造方法のうち、インクジェットを用いたオンデマンド印刷技術を紹介します。発光層のインクジェット描画のみで発光/非発光が任意に制御可能となり、OLEDの飛躍的な表現力の向上と製造を容易にします。

      • ハイスループット実験と機械学習を活用した有機化合物の分光特性予測*

        • 蝦名 昌徳
        • 小田 一磨

        マテリアルズ・インフォマティックス(MI)を用いた有機化合物の光学物性予測手法を紹介します。ハイスループット実験システムで自動収集した大量の実測データと時間依存DFT計算結果を学習データとし、LASSOによる説明変数の選定を行うことで、高い予測精度を得ています。

    • 画像IoTプラットフォーム「FORXAI(フォーサイ)」

      • コニカミノルタDXの要「FORXAI」と人流マーケティング事業

        • 椛島 拓夢
        • 矢口 実
        • 小島 和浩
        • 正木 賢治
        • 柴谷 一弘

        大型商業施設向けのマーケティング支援事業の事例と、使用している技術について紹介します。当事業では、来店者の属性を画像から高速に判定するAI技術を利用しており、オープンプラットフォーム(FORXAI)を通じて提供しています。この技術を活用し、外部パートナー企業と協業して事業開発を行いました。

      • 製造業におけるFORXAI IoT Platformの活用

        • 吉澤 将則
        • 竹田 健太郎
        • 髙橋 光一

        DXの社会実装を加速させるプラットフォームFORXAIにおける、製造業向けサービスの共通アーキテクチャについて説明します。さらに製造現場の生産性向上や労働安全など解決すべき課題は多岐にわたっており、それらを解決するシステムを効率的に開発した事例を紹介します。

      • FORXAI Recognitionの骨格検出アルゴリズムによるMFP組み立て工程改善

        • 園山 将士
        • 森永 雄二郎
        • 矢口 実
        • 里見 慎哉

        AI技術を使った、精密機器組立作業の生産性向上方法を報告します。AIによる骨格検出技術によって、作業者の行動を自動で定量化し、作業最適化や改善点発見を可能にし、人手不足や人件費高騰の改善に寄与します。

      • Expediting Konica Minolta’s Digital Transformation: AI-enabled Orchestration of Modern Workload and Software-Defined Infrastructure from Edge to Cloud

        • Antonio DINA
        • Mohsen AMIRIBESHELI
        • Fragkiskos SARDIS

        日常業務のワークフロー改善に向けたハイブリッドクラウド活用の柔軟なソリューションを紹介します。プライベートクラウドとパブリッククラウドのサービスリソースを5Gネットワークで調整することで、高度なAI処理や超低遅延など、様々なユースケースに対応します。

  • 研究開発活動

  • ※執筆者の所属名や役職等は、発行当時のものです。
    ※テクノロジーレポートに掲載している情報は発行当時のものです。開発、製造、サービスを終了している可能性がありますこと、ご了承ください。

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